働き方のニュースタンダードを体現 スプラッシュトップの新たなオフィス

Vol.36 スプラッシュトップ株式会社

https://company.splashtop.co.jp/

2023年10月に新オフィス「Splashtop Lounge」をオープンされたスプラッシュトップ株式会社。3階建てのビルの中に広がるのはこだわりの詰まった空間。各フロアに設定されたコンセプトやオフィスへの想いなど、詳しくお話を伺いました。

世界で利用されるリモートアクセスツール

――御社の事業についてお聞かせください。

弊社はリモートアクセスツール、リモートサポートツールなどのソフトウェアを開発する企業として、2006年にアメリカのシリコンバレーで設立されました。日本法人が設立されたのは2012年です。

「Splashtop」は、タブレット、スマートフォン、コンピューターなどの様々なデバイスから遠隔のコンピューターに高速アクセスするソフトウェアです。画面転送型のリモートアクセスツールで、ネットワークを介して遠隔地のコンピューターのデスクトップ画面を手元のデバイスに転送し、遠隔操作を可能にする技術です。これにより自宅や外出先など、どこからでも遠隔地と同じ環境で作業を行うことができます。

現在では世界で3,500万人以上のユーザー様にご利用いただいており、日本でも金融や製造業、映像制作などのクリエイティブ業界や建築業界といったさまざまな業界でご利用いただいております。

――「Splashtop」ならではの強みはなんですか?

弊社のリモートアクセスツールの強みは、セキュリティと低遅延です。セキュリティ面では、画面転送型のリモートアクセスツールなので、リモート先のPCに一切データが残りません。また、リモート先のPCへ重要なファイルをダウンロードできないようにする設定もできますので、情報漏洩を防ぐこともできます。

低遅延面としては、基本30fpsの画面転送が可能かつ最大60fpsでリアルタイムに高速描写する最新技術を採用しているため、高速アクセスが可能です。特に映像制作に使用するソフトウェアや3D CADのようなハイスペックなPCを必要とするソフトウェアでもスムーズに遠隔操作できる点もSplashtopの強みです。

――リモートアクセスツールということで、コロナ禍に入ってから利用者は変動しましたか?

利用していただくお客様はやはり増加いたしました。コロナ禍によってリモートワークという働き方は随分浸透し、現在はリモートワークの他にもワーケーションなど働き方が多様化したと感じています。私たちも、出社とリモートを組み合わせたハイブリッド型の働き方を採用しています。

――どのような条件で物件を探されましたか?

実はもう一つのオフィスが吉祥寺にあるので、そちらに近く、また駅から近い場所を中心に探していました。元々1棟貸しの物件を見ていたわけではなく、良い物件がたまたま3階建てだったというかたちです。いざ入居してみると、ビルには自社の従業員しかいないので安心感があり、とても快適に過ごせていますね。また、弊社はフリーアドレス制を導入しているので、従業員はそのもう一つのオフィスと新オフィスのどちらでも好きに働く場所を選ぶことができます。

――もう一つのオフィス、そして新オフィスはなぜ吉祥寺なのでしょうか?

吉祥寺は井の頭恩賜公園があり非常に自然が豊かな一方、駅前には商業施設やレストランなど様々なお店があり便利な一面もあります。そのため、従業員がリラックスし集中して仕事をするには最適な環境でした。

オフィスに込められたコンセプト

――新オフィスのコンセプト「働く・寛ぐ・発想する」についてお聞かせください。

コンセプト「働く・寛ぐ・発想する」に基づいて、リラックスした空間でコミュニケーションを取ることができる空間と快適に働くことができる空間を3フロアに展開しています。

「働く」:3階フロア
3階には6つの個室ワーキングブースを設置し、快適に働くことができることを追求した設計となっています。弊社の海外拠点の都市名が付けられた各個室は、他の個室の中の様子がうかがえないよう配置され、さらに防音設計もされているため周りを気にせず自分の世界に入り込んで作業に没頭できる空間となっています。また、生産性を確保しつつ一面をガラス張りにしたことで開放感のある個室となっています。

空間に対して45度に振った壁により各個室から他の個室の様子がうかがえないつくりに

個室からの視界。とにかく落ち着く

「寛ぐ」:1階フロア
1階フロアは、開放感のあるリラックススペースとして設計されました。シェアキッチンも完備しているのでランチやリフレッシュタイム・社内のイベントでゆったりとくつろぐ際に利用されることが多く、従業員の交流の場となっています。カフェや共有スペースのような快適な空間を提供しつつ、外で働くことで懸念されるセキュリティ面の課題を解決できる、いいとこ取りなスペースとして活躍しています。

天井が高く開放感のある1階フロア

大きなダイニングテーブル

「発想する」:2階フロア
2階フロアは仕切りのない開放感のあるミーティングスペースとし、1階のコミュニケーションの活発さと3階の作業効率の良さをバランスよく取り入れた空間となっています。リラックスした空間で、自由闊達にコミュニケーションを取ることで、通常業務を超えて互いの創造性を刺激することにより、新しい取り組みも生み出しています。

また、従業員が多くの時間を過ごすオフィスだからこそ「一人ひとりが環境問題を自分事化して捉える」空間を目指しました。2階の内装には工事現場で余ったものや、誤発注などで本来廃棄されてしまう「余剰建材」を使用しています。素材の選定時には余剰建材を提供している企業へ実際に足を運び、直接話を聞いて選んだこともあり、新オフィスのこだわりポイントの一つです。従業員が自ら素材に触れ、オフィスにお越しいただいた方に環境に配慮した素材を説明するというような過ごし方を通し、自然と環境意識を高められるサスティナブルなオフィスとなっています。

デザインの面では、「未完成」感を残すことで完璧でない美しさを演出し、想像の余地を残した空間といたしました。

余剰建材を使用しあたたかい雰囲気の2階フロア。床はコルクが使用されている

写真左側の個室はマッサージチェアが設置されてされているリラックススペース

――新オフィスのお気に入りスペースはどこですか?

リフレッシュしたい時に最適なルーフトップがお気に入りです。晴れていると富士山が見えるんです!

――新オフィスをオープンして変化はありましたか?

周りを気にせずにオンライン会議に参加できるスペースや自分の世界に入り込んで作業に没頭できるスペースが増えたため、作業効率やモチベーションが向上したと感じています。また、従業員にとって働く場の選択肢が増えたことも、それぞれのワークスタイルに合わせて自由に働くことができる点で大きなメリットでした。

さらに、従業員同士の交流が生まれるスペースも増えたため、オンオフの切り替えがしやすくなったとも感じています。もちろん従業員によって働き方のスタイルは様々ですが、3階の個室では集中して作業、時には1階でリラックスしてくつろぎながらコミュニケーションをとるなど、それぞれの働き方に合わせた各フロアの使い方がすでに定着していると思います。

1階フロアがオープンしてからは毎月従業員の誕生日会を開催するなど、早速社内イベントでも活用されており、従業員のコミュニケーションも一段と活性化いたしました。

オフィスを通じて新たな価値提供を

――御社の考える「オフィス」とはどのようなものですか?

私たちはオフィスをあくまでも働く場所の選択肢の一つとして捉えています。
自由に働く場所を選べることによって、より良いパフォーマンスが期待できます。これからもオフィスを従業員のコミュニケーション交流や、新しい発想が生み出せる空間として利用していけたらと考えています。

リモートアクセスツールを提供している私たちだからこそ「働き方のニュースタンダード」を提供するために、この新オフィスで新たな働き方を自ら実践しながら、新たな価値を提案していきたいという想いがあります。

――今後の事業の展望をお聞かせください。

ありがたいことに、リモートアクセスツールは日本でも多くのユーザー様にご利用いただいております。
今後は、遠隔からのユーザーサポートや業務用端末の管理を行う「リモートサポートツール」にもより力を入れていきたいと考えています。単に仕事の効率化や、いつでも・どこでも働ける環境を提供するのではなく、様々な個々のライフスタイルに合わせた働き方を実現し、より働きやすい世の中を目指していきたいと思います。
今回オープンしたオフィスに関しても使用していく中で次々と課題が見えてくると思うので、従業員の声をくみ取りながら今後も改善を進め、それぞれが柔軟な働き方を実現できるような、より良い空間にしていけたらと思います。

――この度は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

編集後記

開放的なフロアと個室が配置された集中フロアが共存する3階建てのオフィス。特に1階フロアは「寛ぐ」というコンセプト通り、初めて伺ったのにも関わらずずっとその場にいたくなるようなリラックススペースでとても魅了されました。リモートアクセスツールを提供するスプラッシュトップ様だからこそつくり出せる空間とオフィスの価値を感じることができました。弊社Youtubeチャンネルにてオフィスツアーも公開予定です!

インタビュー・編集/木村
写真/スプラッシュトップ様提供