北海道総合通信網株式会社(略称 : HOTnet)
札幌市中央区北2条西4丁目1-3 札幌三井JPビルディング 14F
https://www.hotnet.co.jp/
インターネットをはじめとするネットワークサービスやクラウドサービスの提供で北海道を支える北海道総合通信網株式会社。お客様やパートナー様との「共創空間」として2023年7月末に「Akallabo」をオープンされました。Akallaboに込めた想いや空間の工夫について、Akallabo開設プロジェクトの皆様にお話を伺いました。
情報通信技術で北海道を支える
――御社の提供されているサービスについてお聞かせください。
私たちは企業の拠点間ネットワークサービスやクラウドサービスなど、道内外のお客様に通信インフラ基盤を提供し、24時間365日保守・運用している電気通信事業者です。
具体的には自社光ケーブルを用いた自治体や金融など企業向けのデータ通信回線、携帯電話基地局や道内テレビ放送の中継伝送回線などを担っています。また、大規模な自然災害の発生や様々なトラブルに起因するITシステムの停止リスクからデータを守り、お預かりするデータセンターサービスも展開しています。
我々のサービスは目に見えるものではありませんが、企業活動や皆様の暮らしを支えるインフラとして、不可欠なものです。
――現在はどのような働き方をされていますか?
コロナ禍が明けてからは基本的には多くの社員が出社しています。24時間体制でネットワークやサービスを監視している部署もあるため、働き方は仕事内容に応じて様々です。会社規程としては週2日の在宅勤務が可能となっておりますが、ここAkallaboは週2日の在宅勤務とは別に、サテライトオフィスとして利用することができます。
また、今年の夏はとても暑かったので、在宅勤務を避け涼しいオフィスで働く人が多かったような気がしています。Akallaboは共用部も空調が行き届いているので非常に快適に過ごすことができます。
――御社では独自の福利厚生「カフェテリアプラン」を実施していますが、どのような制度ですか?
会社が助成する金額の範囲内で、社員が自分のライフスタイルにあったサービスを利用できる制度です。かつて社員の厚生旅行費用を負担するという制度があったのですが、業務事情で旅行に行けないと制度の利用ができないことなどもあり廃止されました。それと同時に社員が自由に使えるポイントを発行・付与し、規定の金額に相当するポイントの範囲内で個人旅行や人間ドック費用などに利用できる「カフェテリアプラン」という制度が導入されました。社員個人の自己啓発を目的としたパソコン等の購入補助や、子供の習い事等の育児・介護費用など様々な目的にポイントを使用することができます。また、東日本大震災をきっかけに、大規模な災害があったときには希望者からポイントでの寄付を募るということも行っていました。
「Akallabo」に込めた強い想い
――Akallaboはどのような場所でしょうか?目的や各エリアについてお聞かせください。
“Akallabo”(アカラボ)という愛称は、お客様や従業員に親しみを持って呼んでいただけるように、入居ビルの愛称として親しまれている“赤れんがテラス”と、お客様との協同活動・合作を意味する“collaboration”を合わせて命名しました。
主にお客様とのコミュニケーション機会の増加、お客様・パートナー様との協業推進、ICTサービスの見える化、企業ブランドの発信が大きな目的です。
お客様との接触機会を増やすことがメインコンセプトとなるので、Akallaboをお客様との共創空間として位置付けています。HOTnetとお客様の接触はもちろん、Akallaboに来られたお客様同士の偶然の接触を生むことも期待しています。
6月末のプレオープンからお客様との共催イベントを複数開催しており、8月末の時点で既に210社・530名以上のお客様に来ていただいています。
また、社員同士の偶然のコミュニケーションが生まれる共創空間としても期待しています。全席フリーアドレスなので、業務状況や気分に応じて自由にエリアを使い分け仕事をしています。部署が違う社員ともコミュニケーションが取れる場として活用されています。
共創を実現する空間づくりとは
――どのような条件で物件を探されていましたか?
やはりお客様に来ていただきやすいというコンセプトを実現するための条件は外せませんでした。道内の方からするとこのビルは北海道庁から近く、「赤れんがテラス」という一言で伝わるランドマークビルです。立地としても札幌駅から近く、かつ札幌駅と大通駅を結ぶ地下歩行空間から直結で非常に利便性の良い場所に位置しています。ビル入り口も広く、お客様に来ていただくことを想定し、コンセプトを実現する上での希望が叶うピッタリの物件をオフィスナビの山﨑さんにご紹介いただきました。この14階の区画は景色も良く、とても気に入っています。
――空間づくりでこだわったポイントはありますか?
14階で見晴らしが良いので、開放的に利用したかったという想いからできるだけ壁を減らしました。執務エリアはセキュリティ区画ですが、セミナーなどで使用するスペースとの区切りをガラスにしないであえて抜けているデザインにしています。
一方で、不正侵入を検知するセキュリティシステムを導入しているため、エントランスからセキュリティ区画に不審者の侵入があった場合はカメラ映像を基にAIが検知し、管理者にメール等の通知が届くよう防犯面の対策はしっかりとしています。
また、AIによる画像認識システムで座席の利用状況を管理しています。執務エリアにカメラが設置されており、座席を利用する人間を検知できるようにしています。本社にいても座席の利用状況が確認できるため、来てみたら座りたい席が埋まっていた、ということが極力ないようにする仕組みです。どの席が人気なのかも日時ごとに統計が取れるようになっています。
――営業担当の山﨑に一言いただけますか。
山﨑様とはコベルコ建機様との実証実験の実施場所を探していたことがきっかけで2020年7月に初めてお会いし、その実証実験ではレンタルオフィスの短期契約で二度お世話になりました。今回はプロジェクト始動後すぐに「札幌駅近郊のオフィスビル事情を教えて!」とご相談したあとは次々と物件情報を紹介くださり、最終的には我々が想定していなかった札幌三井JPビルの空室情報もすぐに教えてくださいました。正式契約まで進む際も当社内の業務事情を汲んでいただき、限られた時間の中でオーナー様との仲介を的確にご対応くださったおかげでこのAkallaboが実現できたと思っており、メンバー一同感謝しています。
――今後の事業の展望をお聞かせください。
現在、事業の柱となっている通信ネットワークの提供とデータセンターサービスをより発展させることや、新しい事業領域の拡大を図り、それぞれが大きな柱となるよう成長させていきたいと考えています。
また、若者が魅了されるような会社にしていきたいですね。ぜひ入社したいと思っていただけるような魅力のある事業を進め、先進的なワークスタイルを確立していけたらと思います。
――この度は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。
営業担当 山﨑より
「Akallabo」という共創空間の設立に携わることで、お客様だけではなく、その先にいらっしゃるお客様やパートナー様との繋がりを感じ新しい学びや刺激を沢山いただけるプロジェクトでした。
コベルコ建機様の重機の遠隔操作を見学させていただき(重機操作シミュレータも初体験!)、このような技術が広がると、住む場所に捉われずかつハンディキャップ等を持たれた方も仕事の幅が広くなるなと想像を膨らませていました。
目には見えないけど、私たちの身の周りに必要不可欠である通信インフラ。
「Akallabo」の設立を通じてHOTnet様のあたたかい社風を感じ、素敵な未来までも想像することができました!
インタビュー・編集/木村
撮影/西崎