「天神ビッグバン」でどう変わる? 福岡メンバーにきいてみた 前編

 

福岡・天神。ここで今、大規模な再開発事業が進められています。
その名も「天神ビッグバン」。
宇宙の始めの大爆発になぞらえられるこの再開発で、何がおこなわれ、その結果どのように変わっていくのでしょうか? 当社の福岡メンバーの視点も交えながら、調べてみました。
前編となる今回は、天神ビッグバンのメインプロジェクトについて見ていきます。

 

天神ビッグバンって?

天神ビッグバンとは、福岡市が2024年までに天神エリアで進める再開発事業。

「快適で活力がありドラマが生まれるまち 天神」をスローガンに掲げ、規制緩和によって民間投資を呼び込むことで、新たな空間と雇用の創出を目指します。

では、具体的なプロジェクトとしてどんなものがあるのでしょうか。

 

  • 航空法の高さ制限の緩和

福岡空港周辺では、航空の安全のために建築物の高さ制限が設けられています。

「天神ビッグバン」のエリアの以前の高さ制限は、約76メートル(17階相当)。そのため、オフィスビルの多さに比べて、これまでの天神の街並みはぎゅっとまとまったコンパクトな印象でした。

天神ビッグバンでは、この高さ制限を115メートル(26階相当)まで緩和。

床が増えることで、一棟のビルで扱うことのできる事業やお店の拡大につながり、雇用数の増加が見込めます(※2015年の福岡市の雇用数は、約39,900人。天神ビッグバン後の2025年には、これを2.5倍の約98,100人に増やすことが目標)。

 

天神ビッグバン第1号 ――天神ビジネスセンター

2019年1月29日、天神ビッグバンの第1号となる「(仮称)天神ビジネスセンター」が着工。建物の高さ制限の緩和を受け、当初の計画(地上16階/高さ約76m)が変更され、地上19階/高さ89mに。2021年9月、近隣エリアで最も高層のオフィスビルとしてお披露目になる予定です。

ちなみにこのビル、「天神BBB(ビッグバンボーナス)」(福岡市がデザイン性に優れていると認めたビルにインセンティブを付与する制度)にも認定。天神地区におけるインテリジェントビル(スマートビル)への建替えのスタートダッシュとして、新たな天神のまちづくりに貢献しています。

天神ビジネスセンター 完成イメージ

 

オフィスナビ 福岡支店 江藤

天神ビッグバンの先駆けとなるのが、「天神ビジネスセンター」。地上19階建ては、天神・博多エリアでいちばんの高層ビルになります。天神のどまんなかの駅直結のビルで、アクセスも最高ということもあり、階数だけではなく賃料も最も高いビルになりそうです。アクロス福岡に続き、だれもが知るシンボルのようなビルになるでしょう。また、隣の福岡ビルも建て壊され、跡地に新しいビルが建設予定。天神では、ここがいちばん活気のあるエリアになりそうですね!

 

天神ビッグバンのプロジェクトでもうひとつ知っておきたいのが、「Fukuoka Growth Next」。福岡の元気なスタートアップ企業を支援するため、官庁と民間が手を取り合い、2014年に閉校となった旧大名小学校の校舎を活用して生まれた企業家のための学校です。

この教育支援や資本の呼び込みなどのサポートがすごく手厚い!

  •  起業のための集中スクーリング
  •  上場企業の成功・失敗体験を学ぶカンファレンス
  •  提携のVCに対するプレゼンテーションで投資を募るピッチコンテスト

など、ここでしか得られない機会が目白押し。起業家や外部企業、学生などとの交流会・ミートアップの機会も多く、この場に集う人たち独自のコミュニティの形成にもつながります。ただの支援施設ではなく、プラットフォームとして機能する場になっています。

また、デザイナーやエンジニアの育成施設も併設。当社で東京オフィスをご契約させていただいた「ヌーラボ」様も、福岡に本社を有する企業としてこういった取り組みにご協力されています。

 

+α 福岡のシェアオフィス・コワーキング事情

福岡でも増えてきた、シェアオフィスやコワーキング。福岡支店の村上に、シェアオフィスやコワーキングはどんな企業におすすめできるのか訊きました。

オフィスナビ 福岡支店 村上

近年、天神ビックバンの影響により大型ビルの建て替えが進む中、福岡では起業する方も増え、福岡市も全面的にバックアップして起業家さんたちを応援しています。

そこで、FUKUOKA Growth Nextを始め、We work、リージャス、The Companyなど、シェアオフィスやコワーキングスペースでオフィスを構える会社が増えました。

これまでは、レンタルオフィスの利用は起業する方や出張の際に仕事ができるスペースとしての用途がほとんどで、1名の利用であれば一般オフィスよりもレンタルオフィスを勧めていました。

しかし、これからは、自社の空間のみで仕事をするというよりも、企業間のコミュニティーを大切にしたいという企業が増えてきております。移転ではなく一部の部署のみシェアオフィスにしたり、一時的に借りることもできるため、プロジェクトの期間中のみレンタルオフィスを借りるというような形で勧めることもあります。

もしくは、福岡での新規開設の方で、今は良い物件がない・どうしても空き予定の物件になってしまうという場合、開設までの期間はレンタルオフィスを借りて福岡オフィスを立ち上げるという方法もおすすめしています。レンタルオフィスは、色々な可能性があるので、どのお客様にもご紹介できると思っております。

 

福岡は、グローバル創業・雇用創出特区として、ビジネスを生み育てる街。
大規模な再開発を含むこれらの取り組みは、それを加速させる推進力となり、まさにビッグバンのように新しく面白いサービスやビジネスが誕生してどんどん大きくなっていくことでしょう。
後編では、オフィスエリアとしての福岡・天神にフォーカスします。
後編は、2019年4月16日(火)公開予定!

 


福岡でのオフィスさがしは、オフィスナビで。