「移転お祝い=胡蝶蘭」を変えていく、これからのお花の贈りかた【株式会社Mawi】

 

株式会社Mawi 代表取締役 木下さま

移転のお祝いに贈るお花といえば、「胡蝶蘭」というのがまだまだ定番。しかし、「処分に困った経験がある」が半数以上という調査結果も。もちろん、胡蝶蘭は美しく気品のあるお花。でも、せっかくのお祝いの気持ちが届かないのは、贈った側にとっても贈られた側にとっても残念です。
株式会社Mawiは、お祝いをただの形式で片づけない、法人向けのお祝花サービス。贈りたい企業のURLを伝えるだけで、コーポレートカラーや事業内容からイメージをふくらませたすてきなお花を制作してくれます。
移転という企業の成長のステップを彩るお花が、だれかの負担ではなくみんなの笑顔になるように。「花を贈る」という体験を豊かにデザインする株式会社Mawiの代表取締役 木下さまに、サービス立ち上げのストーリーやこれからのお花の贈りかたについて聞きました。

 

株式会社Mawi

https://bizflower.mawi.co.jp/

 

留学先での一目惚れで気づいた、お花を贈ることの価値

―― お花の会社をやろうと思ったきっかけについて教えてください。

いちばん最初のきっかけは、海外の美大に進学しようと思っていた高校時代、イギリスに短期留学した際のある体験にあります。

 

 

それはぼくにとって初めての海外で、しかも、たったひとり。もう、いきなりホームシックですよね。「イギリスの大学への進学はあきらめよう。短期留学じたいも早く切り上げて帰りたい」と思いながら、憂うつな気分で語学学校の初日に行ったんです。

そしたら、学校に併設されたカフェにイギリス人の女の子が働いていて、その子がめちゃくちゃ可愛かったんですよ(笑)。みんなから「エンジェル」って呼ばれているアイドルのような存在で、彼女に一目惚れしてからホームシックも吹き飛んで、彼女と話すためだけに学校に行って勉強するようになったんです。ただ、彼女はすごくモテたし、ぼくの英語はつたないし、ちょっと雑談するのが精一杯で、なかなか進展がないまま帰国のときが迫ってきました。

そんな焦りの中、語学学校に向かう地下鉄の駅の近くに、花屋を見つけたんです。

きっと日本だったら「恥ずかしい」とか思っちゃって買わなかったんですけど、最後になんとか気持ちを伝えたいと思って、ガーベラの花束を買いました。勇気を出して彼女にその花を贈ったら、映画で外国人の女の子がするようなオーバーリアクションで、すごくよろこんでくれたんです。周りからはちょっと茶化されるんじゃないかなって思っていたんですけど、全然そうじゃなくて、みんなもすごく祝福してくれました。

 

 

そのときの空間や時間が、ただモノをあげる以上の、すてきな体験だなって思ったんですね。それ以来、「花を贈る」という行為で想いが伝えられるっていうことに気づいて、プライベートでもお花を贈るようになりました。

その後、アート系の事業をやりたいという経営者と知り合って、学生時代にはその仕事を手伝っていました。そこでのご縁でフラワーアーティストの方と一緒に仕事をさせていただくこともあって、ぼく自身が実際に花に触れていく中で、花そのものの美しさという「贈る」以外の価値もより感じるようになり、お花に関わるような何かをやるべきだと考えるようになりました。

世の中には、優れたフラワーアーティストや花屋がたくさんいます。一方で、花を贈ることに対してハードルを感じていたり、自分にはセンスがないからできないと思っていたりする人もたくさんいます。そこで、ぼく自身がアーティストになるというよりは、お花をより簡単に買えてより良く贈ることができる、その状態をつくりたいと思いました。

 

 

“Mawi(マーウィ)”というのは、留学先で好きになった、その女の子の名前です。

ただ、これには裏話があって。「マーウィ」にしようと思ったとき、つづりを調べるために彼女のFaceBookを見たんですよね。それがちょっと「マーウィ」とは読めないような気がして、ネットで検索したら、ほんとうは「メイリー」だったんです(笑)。ただ、ぼくのなかでは「マーウィ」だったし、あのときの体験が「想いを伝える」というお花の価値をあらわすものだということを意味したかったので、この造語を会社の名前につけました。

 

贈るほうも贈られるほうも、もっと手軽でうれしく

―― その中で、法人向けのサービスにしようと思ったのはなぜですか。

いま、法人向けのお花には、「負」の部分が多いなというふうに感じています。

ぼく自身、花屋で修行していたとき、企業の移転のお祝いで胡蝶蘭をお届けすることがありました。そこで、何十個と同じお花が届くことで、総務の方に露骨に「こんなにどうするの?」という顔をされてしまったという体験があるんですね。

それはとても悲しかった一方で、こんなこともありました。

ぼくの知人の会社が移転した際にも、66基の胡蝶蘭をいただいたのですが、処理を業者にお願いしたらぜんぶで12万円の費用がかかったんです。しかも、土日しか対応できないと言われて、総務担当者が休日出勤することになりました。正直、これでは嫌がられて当然だなと思ってしまったんです。

 

 

多くの企業は、形式的には、移転のお祝いには胡蝶蘭を贈るべきだと考えています。ところが、サービスを立ち上げる際に、貰う側としてどう感じるかアンケートをとったところ、「胡蝶蘭の処理や手入れに負担を感じる」と答えた方が83%にも昇ったんですね。

もちろん、胡蝶蘭じたいはすごく美しい花です。ただ、企業間でお花を贈るという行為が形式化しつつあるという背景の上で、その命が雑に扱われてしまっているという状況を変えなければいけないという想いで、法人向けのサービスを提供することを選びました。また、その中で、企業間とはいえ「あなたのことを考えています」という想いが相手に伝わるような、血の通ったサービスをつくるべきだと思いました。

 

―― ほかの法人向けサービスと比較した特徴は何ですか。

いまは、お花を贈りたい企業のURLを入力するだけで、その企業のイメージをもとにアレンジメントやプリザーブドフラワーを制作するというサービスを提供しています。花についてあまり知らなかったり、会社のイメージを解釈して伝えるのが手間になるという声は多いのですが、弊社がその企業のミッションや事業内容、コーポレートカラーなどを加味してお花をお贈りすることで、それを解決します。

 

 

―― どのような想いでお花を制作されているのでしょうか。

「移転」は、企業の発展をあらわすイベントですよね。だからこそ、贈り先の企業のために、これからの発展のイメージがより伝わるものをお作りするようにしています。

制作にあたっては、抽象的なイメージをより具体化するように心がけています。たとえば、アウトソース系のサービスをやっている企業であれば、洗練されたイメージをもたせながらミニマルにお作りする。熱い想いが如実に出ているような企業であれば、パッショナブルなデザインにする。コーポレートカラーを反映しつつも、その企業の「味」ようなものを、できるだけ抽出するようにしています。

 

―― これからの展望について教えてください。

 

本質的には、モノを届けるというよりも、「お花を贈ることで相手によろこんでもらう」という体験を設計したいんですね。なので、胡蝶蘭の例を出したように、贈られた側が処理に手間どるというのはできるだけなくしてあげるべきだと思っています。

そこでいま、簡単に捨てられるような器や制作のかたちを開発中です。まだまだ実現はできていませんが、より簡単に処理までできるようにすることで、お祝いという行為が贈り手・貰い手いずれにとっても負担がなく、よろこんでもらえる。そういう状態を創ろうとしています。

 

 

いずれ、個人向けでもやりたいことはたくさんあります。プロポーズや母の日、誕生日など、個人同士のお祝いの機会は多くあります。たくさんの品種や色があって、命あるその瞬間を切り取って贈ることができるという花の強みを生かしながら、その瞬間の唯一性を高めるようなオーダーメイドのお花を簡単に注文できるサービスを、今後は提供していきたいと思っています。

 

オフィスナビも、Mawiのお花をお届けしています。

当社では、仲介させていただいたお客さまにご契約のお礼をお贈りしています。お問い合わせからご契約までの時間を思い返しながら贈り物を選ぶスタッフにとって、Mawiのお花はすてきな選択肢のひとつになりました。

ここで、実際にオフィスナビからお贈りしたお花の事例をご紹介します。

 

コーポレートカラーのスカイブルーをベースに、若い企業であることと事業内容からミニマルに仕上げたアレンジメント。瑞々しいグリーンが成長へのイメージを感じさせる。

 

株式会社カミナシ 代表取締役 諸岡さま

 

お花をお贈りした企業

株式会社カミナシ

https://kaminashi.jp/

 

営業担当 三嶋より

お花の価値を拡張・拡充することをミッションとして、サービスを開始した株式会社Mawi。現在は東京23区内の配送がメインですが、今後は全国への拡大も予定しています。お取引先のご移転やその他お祝いのシーンには、ぜひこれからのお花の贈りかたを試してみてください。

 

Mawiでお花を贈る