遊び心が創造力を加速させる エンターテイメント企業・GENDAのオフィスづくり

Vol.49 株式会社GENDA

東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング 6階

https://genda.jp/

株式会社GENDAは、アミューズメント施設の運営をはじめとしたエンターテイメント事業を幅広く展開しています。M&Aを通じてスピーディーな事業成長を続ける一方で、社員一人ひとりが前向きに、ワクワクしながら働ける環境づくりにも力を注いできました。

エンターテイメントを生み出す企業だからこそ、働く場にも“遊び心”と“風通しの良さ”を。会社や部署、立場を越えた自然なコミュニケーションを促し、挑戦を後押しする空間として設計された今回のオフィスについて、総務部の田中様・石川様、人事部の櫻田様にお話を伺いました。

(写真左から)人事部 櫻田 里佳様/総務部 マネジャー 石川 正敏様/総務部 マネジャー 田中 惣一様

グループの成長を支える働き方の工夫

――グループ企業を牽引されている御社ですが、事業内容について教えてください。

櫻田:当社は「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspirationを掲げ、設立された会社です。その実現に向け、M&Aによる「連続的な非連続な成長」を戦略の軸に置いています。

2018年の創業から現在に至るまで、60件のM&Aや資本取引を通じて、多くの企業様にグループインしていただいています。エンターテイメントを軸に、それぞれの会社が持つ強みや個性を活かしながら、グループ全体としての成長を目指しています。
当社は、「純粋持株会社」という立ち位置で、各グループ会社がそれぞれ自立して事業運営を行えるよう、経営管理のサポートや事業成長の支援を担っています。

櫻田様

――社員の皆様は実際にどのような働き方をされていますか。

櫻田:社員一人ひとりが最大限パフォーマンスを発揮できるよう、柔軟で多様な働き方を支援する環境づくりを行っています。
部署や職種によって違いはありますが、リモートワークも積極的に取り入れており、実際に地方在住の社員も多く活躍しています。私の上司も北海道に住んでいるのですが、場所に縛られず働ける体制が整っています。

また、スーパーフレックスタイム制度を採用しており、コアタイムは設けていません。
集中して働く日、少し早めに切り上げる日など、各自が業務量やライフスタイルに合わせて1日の働き方を調整することができます。

席の運用についても、働き方に応じて分けています。
総務部など出社頻度が高く、オフィスでの対応が必要な部門は固定席とし、エンジニアを中心にリモートワークが多い職種ではフリーアドレス制を導入しています。一律にそろえるのではなく、それぞれに合った形を選択できるようにしています。

働くシーンから考えたオフィス

――オフィスづくりにおいて、特にこだわったポイントを教えてください。

石川:まずエントランスは、ロゴの見せ方と照明設計には特にこだわりました。
正面に大きく「G」のロゴを配置し、来訪された際にすぐ目に入るよう設計しています。ロゴの光がより際立つよう空間全体をやや暗くし、壁で仕切るのではなく、光の強弱によって空間を区切ることで、自然とロゴに視線が集まるよう工夫しました。

モニターには各グループ会社の映像や映画配給している作品の映像などを映し、ブランドイメージを感じていただける演出にしています。

エントランス中央のソファも今回特注で制作したもので、落ち着きと品のある印象を持っていただけるよう意識しました。周囲には商談スペースである会議室を配置し、完全に切り離すのではなく、一体感のある空間としています。


田中:ラウンジスペースと執務室は一続きのフラットな空間になっています。照明や天井の色で区切りつつも端から端まで見渡すことができ、開放感を損なわない空間としました。
執務エリアには、集中して作業できるスペースを意識的に設置しました。
会議室には限りがあるため、短時間の打ち合わせや機密性の高い通話にも対応できるよう、フォンブースを中央に設置しています。

グループ会社の方も同じフロアにいるので、どの会社、どの部署からも使いやすい位置とし、両面透明ガラスのフォンブースを採用することで、中からその先の執務室まで見渡せるよう、空間の奥行きや開放感も確保しました。音漏れへの不安の声もあったため、防音性能については特に配慮し、検討を重ねながら性能の高いものを選びました。

また、業務量の多いタイミングでも集中できる環境を求める声も多かったため、集中ブースを2席設けました。


石川:会議室のネーミングも特徴のひとつです。鉱物や自然の結晶に名前が紐づいています。
原石を磨き上げるように、アイデアやビジネスを育てていく。そんな想いを込め、社内のアートディレクターが考案しました。

会議室「SAPPHIRE」

――社員の皆様のお気に入りの場所はどこですか。

田中:最も多く声が挙がるのは、浜離宮に面した窓際のラウンジスペースですね。眺めが良く、気分転換になる場所で、夜には夜景も楽しめます。消灯後に外を見ると、景色がより際立ちます。春には菜の花の黄色が広がり、とてもきれいです。

ここは従業員が昼食をとったり、くつろぎながら会話ができるスペースになっています。別フロアのグループ会社の社員も利用することができるため、部署や会社の垣根を越えた交流の場になっているように感じます。

靴を脱いで利用する芝生エリア

石川:ファミレス席もよく使われていますね。執務室は比較的静かなため、ちょっとした相談やミーティングができる場所として、時間指定なしに空いていればすぐ使える、という気軽さもあってよく使われています。内装を検討する際には、増設の要望も挙がりました。

グループをつなぐプラットフォーム

――御社では、オフィスをどのような場所として位置付けていますか。

櫻田:リモートワークが一般的になっている今、作業場としての機能はかなり薄れていると感じています。
その中で、社員があえて出社したくなる場所、対面でのコミュニケーションを通じてチームの協業やスピードを加速させるための“プラットフォーム”としてオフィスを位置付けています。


当社は「世界中の人々の人生をより楽しく」というAspirationを掲げているのですが、それを実現するためには、まず私たち自身が仕事を楽しんでいることが重要だと考えています。周囲の人としっかりコミュニケーションを取り、楽しく働きながら積極的に意見を交わすことのできる環境がオフィスに求められていると感じます。

また、リモートワークが中心の社員が久しぶりに出社した際にも「居づらい」と感じてしまう空間にならないよう、いつ来ても居心地がよく、自然と会社や組織としての一体感を感じられる場所であることを大切にしています。その雰囲気づくりも、オフィスに求めている大きな役割の一つだと思います。
グループ会社の一部が同じオフィスに入居しているため、経営管理という立場上、物理的に近い距離で空気感を共有できることには大きな価値があると感じています。

田中:ラウンジスペースを中心に、別フロアのグループ会社の方も集まるため、オフィスがハブとしての役割を果たしていると感じます。

人が集まり、価値を生み出すオフィスへ

――その位置づけを支えるための取り組みや制度を教えてください。

櫻田:コミュニケーションを支える重要な取り組みの一環として、懇親会やサークル活動を行っています。懇親会では、普段リモートで働く地方在住の社員とも交流できる貴重な場となっています。

サークル活動の制度では、グループ会社を横断して参加でき、映画部やゲームサークルなど、社員が自然に集まる機会をつくっています。ラウンジを使って最新の映画の感想を言い合ったり、会議室の大きな液晶を使って皆さんでゲームしたりしていますよ。
仕事では関わりのなかった社員同士が交流することで、業務中の情報交換もスムーズになり、そこから新しいアイデアが生まれることもあります。

石川:事業の特性上、エンタメに対するアンテナが高い社員も多く、新しい施設や流行を積極的に取り入れ、情報交換する機会が多いですね。そうした会話からも、新しい発想が生まれることもあります。

田中:コミュニケーションの場として、もちろん会議室も会話や会議がスムーズに進行できるよう、総務を中心に環境整備に力を入れています。


石川:他にも自由な働き方を支えるため、日々の働きやすさを高める細かな工夫として「グリーンバイキング」と呼ばれる制度を行っています。
小さな観葉植物を自由に選び、デスクに置ける仕組みです。鉢植えも様々な種類があるので、その中から自分好みのものを選べるんですよ。

日々デスクに座って業務する中でも、定期的にメンテナンスも入るので、季節感を感じながら、自分の席に愛着を持ってもらえたらと思っています。
昼食についても、オフィスビルなので混雑しがちなのですが、できるだけオフィス内で対応できるよう、冷凍おかずプレートやおやつの用意など、柔軟な働き方に沿った環境づくりを行っています。

石川様

すべての起点となるAspiration

――Aspirationを実現していくための工夫を教えてください。

櫻田:Aspirationを実現するために、当社では「Speed is King」「GRIT and GRIT」「Enjoy our Journey」という3つのValue(行動指針)を掲げています。ただの標語ではなく、社員の評価制度や採用活動にも反映しており、社内にも浸透しています。

Valueにしっかりと共感して、GENDAの一員として世界一のエンタメ企業を目指したいという熱い思いを持った方と一緒に働きたいと考えているので、評価面談や採用活動においても意識を合わせるための一助になっていると感じます。


当社は社内のコミュニケーションツールにslackを使用していますが、リアクションのスタンプにValueスタンプがあるんです。日々の業務でValueに沿ったアクションがあると「ありがとう」「おつかれさま」の気持ちを込めて押している人が多いように思います。

また、社内エンゲージメント向上を目的として「Unipos」を導入しています。これは感謝を伝え合うことができるツールで、例えば仕事が一区切りついたとき慰労のメッセージや「あの時助かったな」という感謝のメッセージ等をいつでも送り合えるのですが、自由に設定できるハッシュタグにもValueを選べるようにしています。

Aspirationの実現のために必要な要素は様々ですが、コミュニケーションの活性化やエンゲージメント向上も大事だと思うので、人事としてできることを積極的に進めています。

撮影室「DIAMOND」も完備

――今後の事業展望と、それに伴うオフィス戦略について教えてください。

田中:M&Aを通じて事業規模が拡大していく中で、今後はよりフラットで一体感のあるオフィスの在り方も検討していきたいと考えています。現在は複数フロアに分かれていますが、将来的にはワンフロアで集まれる環境も視野に入れています。

フォンブースや会議室についても、現オフィスで得られた手応えをもとに、さらにブラッシュアップしていきたいですね。社員一人ひとりがストレスなく働ける環境の整備を今後も行っていきます。

田中様

石川:自社だけではなく、M&Aで参画した会社のみなさんの要望にも応えながら、オフィスづくりを進めてていきたいです。

櫻田:どれだけ組織が大きくなっても、社員が出社したいと感じられる場所であることを大切にしたいですね。オフィスは、働くための場所であると同時に、人と人がつながり、価値を生み出すプラットフォームであり続けたいと考えています。

――この度は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

編集後記

社員の皆様があえて出社したくなる場所として、対面でのコミュニケーションを通じてチームの協業やスピードを加速させるプラットフォームとしての位置付けを体現したオフィスだと感じました。
制度面も含め、人を“集める”のではなく自然と人が集まり、エンターテイメントを軸に楽しく働きながら意見が交わされる環境が整っているのを実感しました。会社の垣根を越えて人がつながり、グループとしての一体感を育てるオフィスであることが伝わってきます。

インタビュー・編集/志野
撮影/平井