成長フェーズのCloud Link 社内の教育と連携を高めるオフィス

Vol.17 株式会社Cloud Link

大阪府大阪市中央区南本町2-2-9 辰野南本町ビル 5F

https://cloud-link.co.jp/lp/

2017年8月の創業からまもなく5年を迎える株式会社Cloud Link。IT人材に特化した紹介事業で急成長中の同社は人員増加に伴い2022年3月にオフィス移転を実施。新オフィスでの変化や今後の事業の展望について、広報担当者様にお話を伺いました。

 

IT人材に特化した人材紹介で差別化

――人材業界におけるマーケットの変化や課題について教えてください。

この3年間くらいで競合となるサービスが大幅に増えた印象です。以前は大手の媒体か人材紹介くらいしか採用手法の選択肢がありませんでしたが、求人媒体の数も増え、ダイレクトリクルーティングやTwitterでのSNS採用など選択肢が大きく広がり、登録される候補者の方も分散しています。この点は課題でもありチャンスでもあると捉えています。媒体やダイレクトリクルーティングは企業側がアピールしたいことだけを記載しがちなので、候補者にとっては表面的なものしか見えずミスマッチが起こる可能性があるのですが、弊社のような人材紹介ではさらに一歩踏み込んだ企業の情報を提供できるので、経営者・社員のお人柄や社内の内情など、ご紹介時の質を高めていければマッチング率の高い採用チャネルとして価値を出していけると考えています。

――エンジニアの候補者の方は転職活動においてどのようなことを重視される傾向がありますか?

最近は圧倒的にリモートワークが可能かどうかを重視される方が増えており、9割以上の方が希望されます。
また、最近の転職のトレンドとしては、エンジニアに限った話ではありませんが、自己成長やキャリアアップに熱心な方とキャリアアップにはあまり興味がない方に二極化している印象です。人によって幸せの尺度が異なるためどちらが正しいというわけではありませんが、スキルや収入面ではこれからさらに格差が開いていくと予想されます。

――求人企業様側のニーズの変化はありますか?

外注やSES(※)で社外のメンバーを多く受け入れている企業様も、自社サービスを作っていくために社内エンジニアの比率を高めようと採用を強化されるケースが増えてきています。アプリ開発の経験がある方やWebとアプリ両方の開発ができる言語を習得されている方は企業側から特に需要が高いです。
エンジニア採用は候補者数に対して求人数が多く、企業側にとっては採用が年々厳しくなると予想されるため、早い段階から採用して育成していきたいという企業様が増えている印象です。

※SES(システムエンジニアリングサービス)…クライアントに技術者を派遣すること

創業当初から非対面の人材紹介スタイル

――御社ならではの転職サポートの特徴を教えてください。

弊社の人材紹介事業は、全てWEBと電話で完結できることが大きな特徴です。はたからみると対面の方がコミュニケーションがきちんととれるのでは?と思われる方もいらっしゃいますが、エンジニアは対面での情報交換や面談よりも普段から利用しているオンラインでのやり取りを好まれる傾向が強いため、WEBと電話のみでやり取りするスタイルが好評です。結果的にレスポンスも早く連絡の頻度も多く確保できるため、IT人材に特化しているからこそ、この方法で候補者の方々と良い信頼関係が築けています。

――その他に御社の強みを教えてください。

弊社では1年以上その分野での経験があるエンジニアに絞って集客をしているため、求人企業様にとっては候補者のスキルが高いことがあげられます。質の高い経験者の方を安定的にご紹介できることが強みですね。候補者様にとっては求人数が多いことと、オンラインでも欲しい情報がストレスなく入手できることだと思います。
弊社でご紹介した方の定着率は98.2%ありますが、定着率の高さやサービスレベルの高さはあって当然のものだと弊社では認識しています。

オフィスに出社する理由

――オフィスの必要性を感じるのはどんな点ですか?

主に2つあります。1点目は教育面です。例えば上司が1人の部下に何かを教える際に、WEB上や電話だけだと1人にしか学びがありませんが、出社しているとその周りにいるメンバーにも内容が聞こえますので、同じ工程で数倍の教育効果があります。私たちのような急成長中のベンチャー企業では、新しいメンバーがどんどん増えていきますのでなおさらです。教育面では出社している企業の方が強いと考えています。
もう1点は情報共有の粒度をあげることができる点です。弊社の人材紹介事業では、求人企業様と候補者様の間にそれぞれの弊社担当がつくため、全部で関与者が4人になります。転職や採用は両者にとってとても大きな決断なので、伝達過程においては少しの情報のズレも許されません。社内での伝達において、テキストコミュニケーションだけではマッチングが難しい部分があるため、オフィスに出社することで企業様側の担当と候補者様側の担当で密に連携がとれています。
今はリモートワークも増えてきていますが、GSやGAFAなど世界的大企業も出社方向に舵を切り始めているように、世の中の流れが逆流して近い将来また出社が増えてくると思います。

ガラス面も照明も丸みを帯びたやわらかな印象のエントランス

Meeting RoomとWeb Spaceを拡充

――オフィス移転に至った経緯や前オフィスに感じていた課題について教えてください。

私は2021年11月入社でまだ半年くらいしか経過していないのですが、2021年初めに4~5名だった社員が、私が入社した時には約10名に増えており、会社が急成長している途中です。以前のオフィスは淀屋橋にあり最大12名が入居できる広さでしたが、2ヵ所のミーティングルームが埋まっており予定をずらさないといけないケースがでてきたり、純粋に執務スペースが狭くなってきたことが移転の一番の理由です。新オフィスは最大50名ほどが勤務できる執務室に加え、完全個室のミーティングルームが3ヵ所と執務エリア内にウェブスペースが8ヵ所あり、リフレッシュスペースもできました。

執務エリアの一角にはWeb Spaceがずらりと並ぶ

2名で利用可能なスペースも

候補者様とのカジュアルな面談はWeb Spaceで

――新オフィスではどのようなことを重視されましたか?

弊社では求人企業様と求職者様ともに全てオンラインや電話で完結する仕組みなので、来客は全くといっていいほどありません。そのため対外的な印象を重視してオフィスづくりをしたわけではなく、出社する社員の働きやすさやモチベーションにフォーカスしてオフィス選定やオフィスづくりをしたと聞いています。

――新オフィスにご移転されていかがですか?

ミーティングルームが充実して業務が快適になりました。また、以前のオフィスはデスクの奥行きが狭く、ノートパソコンとモニターを置くと距離が近くて少し窮屈でしたが、デスクも広くなり快適です。1日の勤務時間の約8割は自分のデスクで過ごすので業務効率があがりました。リフレッシュスペースでゆっくり休憩しているメンバーも見かけます。

フロントロビーのようなしつらえ

ホテルライクなリフレッシュスペース

グリーンも丸いフォルム

――新オフィスのどんな点に「Cloud Linkらしさ」を感じますか?

移転して執務スペースにはまだ半分以上余裕があるのですが、全員奥から座って固まって仕事をしているのがCloud Linkらしいなと個人的には感じます。ベンチャーで狭いオフィスで密にコミュニケーションをとってきているので、そのカルチャーが反映されている気がします。求人企業側の担当と候補者様側の担当が分かれているので密な連携が必要で、物理的に距離が近い方が話しかけやすいので、近くにいる方が業務的にもやりやすいです。

執務室はまだ半分以上余裕があるが3~4年で50名規模を目指しているそう

――新オフィスのお気に入りの場所はどこですか?

個室のミーティングルームですね。その中でも一番大きな8名用の部屋が気に入っています。以前は2名用程度の小さなミーティングルームしかなかったので、それ以上の人数の会議は執務スペース内で場所をつくってミーティングをしていましたが、移転してからは大人数の会議も対応できるようになって業務がしやすくなりました。

エントランス脇に3ヵ所のMeeting Room

落ち着いたトーンで打ち合わせに集中できる

IT×人材のプラットフォームを目指して

――今後の事業の展望について教えてください。

これまでは中途の転職サービスがメインでしたが、将来的にはIT職種に従事する方がどのようなフェーズでも弊社に携わることができるような、IT×人材のプラットフォームを目指していきたいと思っています。
新卒で入社する際は弊社で新卒サービスを利用し、転職をする際も弊社の転職サービスを利用し、フリーランスになる際も弊社のフリーランスサービスを利用する。どのようなフェーズのビジネスパーソンにも良いキャリア形成のサポートをしていける企業になりたいと思っています。
2021年12月から東京でSES事業もスタートしましたし、10年以内には新卒事業やフリーランス事業にも着手していきたいと考えています。

――この度は貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました。

編集後記

執務室と全くテイストの異なるエントランスやリフレッシュスペースは、照明の使い方と家具の選定でこんなにも印象が変わるのかと驚かせてくれる素敵な空間でした。成長フェーズを経験したい方々で、これから残りの座席がどんどん埋まっていくことを楽しみにしています。

インタビュー・編集/服部
撮影/平井