倉庫の使い勝手を重視したオフィス移転 マッチングワールドの1棟ビルへのこだわり

マッチングワールド株式会社

https://www.m-matching.com/

東京都中央区日本橋馬喰町1-11-6

規模:1棟ビル 5階建 約550坪

マッチングワールド株式会社は、TVゲーム関連商品やトレーディングカード、玩具などの独自プラットフォームを利用した在庫マッチングや、卸売、輸出入を手掛けられています。業績拡大により、2020年10月に約550坪の1棟ビルに拡張移転されました。倉庫の使い勝手にこだわったご移転の経緯や新オフィスの使い方・工夫について、管理統括部の石山様、ゲーム統括部の西村様、鎌倉様にお話を伺いました。

ステイホーム期間にゲームの需要が倍増

――コロナ禍で主力事業はどのような変化がありましたか?

石山:コロナで一時的に海外の方からのご注文が減少した時期もあったのですが、緊急事態宣言や外出自粛の影響で、自宅で過ごす時間が長くなり、大人はテレワーク推奨で出社できない、お子さんたちは外に遊びにいけないということで、弊社が取り扱っているゲーム関連商品の需要が急激に高まりました。

移転プロジェクトを担当された管理統括部 石山秀子様

西村:「あつまれどうぶつの森」が社会現象になったように、本当にゲーム需要が増えましたね。最近発売されたゲームソフトだけではなく、昔のゲームソフトの需要も高まって在庫の回転がよくなるという現象も起こりました。業者様向けの卸が増えたのはもちろんのこと、大手量販店様から急にオーダーが入ったり、普段あまりゲームを買わない方々や時間ができて副業を始められた方が品薄ソフトを求めて弊社へたどりつかれたり、海外への輸出もゆるやかに回復してきてきたことも重なって、業務がとても忙しくなりました。トレーディングカードも扱っているのですが、コロナ禍でネット販売の売上も伸びていきました。

ゲーム統括部 ゲームグループ 西村美里様

――どのくらい注文は増えたのでしょうか?

鎌倉:移転前の数値ですが、配送業者さんいわく、弊社からの出荷量が去年の同じ月と比べて倍になったそうです。

ゲーム統括部 物流グループ 鎌倉政幸様

――それで手狭になりご移転されることになったのですね。

鎌倉:取扱商品が徐々に増えていき、倉庫がパンク寸前になりそうな時が出てきたので、倉庫の面積に限界を感じ、広いところに移転しようという結論に至りました。

倉庫の使い勝手を重視した物件探し

――ご移転のお話はいつ頃からスタートしましたか?

石山:今年(2020年)の4~5月くらいに移転の話は出始めていました。物量が増えてきて倉庫スペースが足りなくなり、当初は倉庫だけを先に借りようかという話もあったのですが、やはり拠点が分かれてしまうと大変なので倉庫と事務所を一緒にできる場所にこだわりました。前回の移転ではじめて事務所と倉庫が一緒になったのですが、それまでは同じ区内の別の場所に事務所と倉庫がありました。商品の出荷時間はリミットがきまっているので、倉庫の担当だけで配送が間に合わない時は、営業の担当も一緒に倉庫へ行って自分たちのお客様の梱包や出荷のサポートしないといけません。その点で、拠点が別だと大変でした。事務所と倉庫の機能を1箇所にまとめられる場所を探すのに時間がかかりました。

入居前の新オフィス

空中階も天井が高く、商品の保管スペースに余裕ができた

――ご移転前のビルの広さや課題点について教えていただけますか?

石山:面積は1棟ビルで320坪あり、そのうち倉庫が3分の2を占め、残りの3分の1が事務所でした。物量が増えて倉庫が手狭になったことと、人員が増えて事務所スペースの机と机の間隔が狭くなり密状態になってきたのが課題でした。約45人社員がいるのですが、なかにはコロナ禍で過敏になる方もいらっしゃると思うので、社員の不安を取り除きたいという代表の想いもあり、移転する際には、事務所スペースも広くとり、感染対策のための施策もとりいれることになりました。

――オフィスをお探しの際に、求められていた条件について教えてください。

石山:1棟で500坪程度のビルを探すことになりました。商品の出荷がとても多いので、ビルが大通りに面していて間口が広いこと、天井が高いことを重視して探していました。倉庫の担当が一番物量を把握しているので、物件も一緒に内見してもらいました。

入居前の1Fの様子 大通り沿いで搬出入がしやすい環境

鎌倉:1階で出荷作業をするので、1階の広さは重視しました。前オフィスは天井が低かったので、段ボールをあまり上に積み上げることもできませんでした。新オフィスを探す中で、割と良い物件もあるのですが、1階の広さが以前とあまり変わらなかったりして惜しい物件もありました。

――今回の移転プロジェクトで一番大変だったことは何でしょうか?

石山:弊社の要望が多すぎるんですよね(笑)。まず1棟ビルであること。倉庫の面では、全面道路が広くないとトラックがとめられない、間口が大きくないといけない、天井が高くないといけない、近くに配送業者さんや銀行がないといけない、また社員の働きやすさを考慮すると通勤するのに複数路線の駅が通っている場所がいい、飲食店やコンビニが適度にある場所がいい、また条件面の要望としてはフリーレントをつけてほしいといったようにそれぞれの立場を考慮するとたくさんの要望がありました。

大通りに面した大きな窓

――ではそれを全て満たす物件は数が多くなかったのですね。

石山:そうですね。最初は台東区内で物件を探していて、オフィスナビさんの検索サイトで蔵前の物件を見つけ、問い合わせをしました。いくつかいいなと思う物件はあったのですが、交渉が難しかったり、倉庫スペースの面積が前オフィスとあまり変わらなかったりして、なかなか思うような物件が見つかりませんでした。そんな中、営業担当の石村さんや浜野さんたちがオーナー様から募集をまかされていた1棟ビルをご紹介いただき、交渉もまとめてくださり、ついに移転先が決定しました。本物件は中央区ですが、複数路線が利用でき、先ほど述べた弊社の要望を満たしてくれる唯一の物件だったので、移転先が見つかって本当によかったです。

1棟ビルならではの視点

――前オフィスも新オフィスも1棟ビルですが、1棟ビルならではのメリットやデメリットがあれば教えていただけますか?

鎌倉:エレベーターや廊下、階段を気兼ねなく使用できる点が1棟ビルの大きなメリットです。他のテナント様がいらっしゃるとそういうわけにはいきませんからね。エレベーターを待ちたくない人は、2ヵ所ある階段を利用して頻繁に複数フロアを行き来しているため、とても健康的です(笑)。

石山:全てのフロアの施錠を確認して最後のセキュリティをかけないといけないので防犯面で配慮は必要です。また、共用部の管理や清掃を管理会社様がしてくれるわけではなく、清掃業者やごみ処理業者などの各種手配を何でも自分たちでしないといけない点は少し大変かなと思います。

 

新オフィスでの施策や工夫

――コロナ禍で働き方は変化しましたか?

石山:業種の特性上、リモートワークではなく全員出社していますが、前後30分の時短勤務は現在も継続しています。

――オフィスの使い方で工夫されていることや入居工事の際に内装業者さんに依頼された事があれば教えてください。

石山:マスクや消毒液はもちろんのこと、飛沫感染防止のためのパーティション付きのデスクを採用したり、倉庫の担当者がドアを開閉する際に、ドアノブをさわらなくても肘でおせば開けられるスイングドアを導入したり、換気がしにくいスペースには除菌できる機器を設置したりしています。

執務室の入り口にはドアノブのないスイングドアを採用

 

西村:以前のオフィスは、本来なら倉庫スペースをとれる部分に部屋ができていて、壊すわけにはいかず、そのまま使用していたのですが、今回は倉庫の面では不便がないように配慮してくださいました。

石山:こちらのビルは前テナント様がアパレル関係の会社だったこともあり、内装も明るい印象でしたし、築年数は経っていますが窓が大きくて開放感のあるビルなので、そういった点を活かしながら、1日の3分の1を過ごすオフィスを過ごしやすい環境にしようと内装業者様と打ち合わせを重ねました。

窓がない会議室はガラスパーティションで閉塞感を緩和

前テナントの内装のシャンデリアや壁紙は空間のアクセントとして残すことに。

――今回はご入居をお手伝いさせていただき、また新オフィスをお披露目いただき誠にありがとうございました。

営業担当 石村・浜野より

この度はご移転のサポートをさせていただき、また、弊社の募集物件を気に入っていただきありがとうございました。タイミング良く、希望条件に沿った物件をご紹介することができましたので、非常に良かったです。契約調整のやり取りなど、スピーディーにご対応いただきましたので感謝致します。建物は大通りに面しており、ご移転後の外装は圧巻でした。時折、そばを通ると必ず目にとまり、私としても誇りに感じます。ご移転後も「業務に関して効率が上がった」などのお声をいただきとても嬉しく思います。今後も貴社のお役に立てますよう、お手伝いさせてください!皆様の益々のご活躍、心よりお祈りしております。

インタビュー・編集:服部 撮影:平井

オフィス移転企業インタビュー バックナンバーはこちら