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大阪市北区中津。この地にはかつて旧淀川支流のひとつ、中津川が流れていた。明治時代に5つの村が合併して発足した中津村が起源であり、その村が中津川の南岸に位置していたことが名前の由来とされている。
中津は梅田からほど近いことから梅田に連なるオフィス街となっている。中津駅には阪急電鉄・市営地下鉄があり、地下鉄では乗換えせずに梅田・難波・新大阪などへ行ける、交通面でも利便性の高いエリアだ。
また、近年では住民の都心回帰傾向がみられることに伴い、高層マンションが増加している。
今回 訪問したビルはチャペルをイメージして造られたそうで、エレベーターホールや建具には落ち着いた雰囲気が漂う。目の前に公園があり、日中は周囲に住む親子の姿が見られるなど、オフィス街でありながらもゆったりとした空気の流れる場所だ。そのような、仕事も心のゆとりもサポートしてくれるオフィスへご入居された、クローバーラボ株式会社様にお話を伺った。
クローバーラボ株式会社について
― 御社の事業内容についてお伺いできますか。
はい。弊社の事業内容は大きくわけて、ソーシャルゲームの企画開発及び運営事業と、ソーシャルグラフを使ったウェブサービスの企画開発及び運営事業の2点です。
― 具体的に「ソーシャルゲーム」とはどのようなものなのでしょうか。
「ソーシャルゲーム」とはSNS上で動くゲームのことを言います。コミュニティ上で動いているので、他のユーザーとの協力や競い合いといった「人と人とのつながり」が、ゲームの要素として大きく影響します。
※SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)
社会的ネットワークをインターネット上で構築出来るサービスやウェブサイト。または人とのつながりを促進・サポートする、コミュニティ型のサービスを提供するウェブサイトも含まれる。
「ソーシャルグラフ」も同様に、「個人の属性情報やパーソナライズデータ、更には他人とのつながりや関係性」がキーワードとなります。例えば、ゲーム内でそれぞれユーザーが集まっていくつかのグループを作り、グループ同士が対戦するものがそれにあたります。
RPGを例にあげますと、クエストを1つずつクリアして最後に強大なボスを倒してハッピーエンド、というシナリオが従来のゲームでしたが、ソーシャルゲームはそれとは異なり、終わりのないところが特徴です。
倒したらゲームが終了する「ボス」がいないので、ユーザーは永遠に強く成長していけますし、自分の帰属するグループを強くしながら、他のユーザーによって作られたグループと戦い、勝敗を楽しむという特殊なゲームです。ちなみに当社のゲームの1つのタイトルでは、対戦時間を1日に2回、12:00~13:00と20:00~21:00の各1時間に設定しております。
― なるほど。その対戦時間に向けて、各ユーザーが自分をレベルアップさせているのですね。
そうですね。自分自身を強くする他にも、装備を変えるなど様々な方法で強くすることができます。ユーザーは対戦時間に自動選抜された相手とバトルをし、勝者は僕ら運営者側からインセンティブを受け取れるシステムになっています。
― おもしろいですね。1回目の対戦時間は12:00~13:00…。ちょうどお昼休みの時間ですね。
こちらもソーシャルゲームの特徴で、人々のライフサイクル(生活習慣)に合わせた運営をしています。朝の移動中や昼食、夕食時、就寝前といった時間帯にイベントを行うことで、ユーザーのアクセスを促しているんです。ゲームはユーザーが多い方が活性化しますし、そうなると更に楽しんでもらえますからね。運営上の工夫が必要な点も、今までのゲームとは大きく異なります。
このように、ソーシャルグラフは日々生活する時間軸とゲーム内の時間軸がクロスしているので、ゲーム機の前でずっとプレイするのではなく、ほとんどがちょっとした空き時間や移動中に楽しめるライトなものになっています。
― 柱もホワイドボード仕様です ―
― 小山様は、クローバーラボ様を起業される前はゲームやITとはまったく別の業界で活躍しておられましたが、どのような経緯でこちらの世界に入られたのでしょうか。
2004年当時、まだ無名に近かったmixiを知ったことがキッカケです。インターネットを通じて出会ったことのない人ともつながり、会話ができる。SNS上で人との交流が体験できることに感動して、この分野の可能性の広がりに気づき、仕事をしたいと思いました。当時、僕が利用していたSNSに広告を出していた求人媒体にはIT系の求人が多かったこともあり、そちらを利用してソフトウェア開発の営業職に就きました。
― なるほど。クローバーラボ様はソーシャルゲームに特化した事業を行われていますが、その理由は。
もともとクローバーラボは、「自分たちが創るサービスを提供したい」という想いのもと立ち上がった会社です。けれども当初はキャッシュフローの問題もあり、他社からお仕事をいただきつつ、平行して自社サービスを製作しておりました。ちょうど僕らが起業した時期にソーシャルゲームは世の中に広まり急成長したのですが、内容が僕たちの持っている技術と非常に合ったんですね。そこで「じゃあ、このマーケットで一度勝負してみよう」と一気にソーシャルゲームへ踏み切りました。
― 社長デスクには椅子ではなく、バランスボールが! ―
当社にはゲームを好きな社員が多いですし、自分自身が一人のユーザーとして楽しめるシステムを製作しているので、仕事はとても面白いですね。クローバーラボのメンバーはすべて技術者なのですが、それは僕に「社員にはやりたいことをやらせてあげたい」という想いがあるからなんです。ソーシャルゲームの企画開発はそれが実現できる点も含め、当社に向いている事業内容だと思います。
ですが僕らはゲーム会社ではないので、今後もソーシャルゲームオンリーの会社として経営していく予定はありません。実際にソーシャルゲームを企画開発、運営する中で培った経験を、別のウェブサービスに転換していく形で事業展開していこうと考えております。
― 社員様を大事にされる小山様らしい配置です ―
社員一人ひとりに合わせた「成長プラン」を用意
―御社のHPを拝見しましたが、社員の皆様がとても素敵な笑顔をされていて、明るい社風を感じました。「役員紹介」のページでは皆様の個性的なキャラクターとユニークな文章に笑ってしまいました。クローバーラボ様のスタッフはどのような方々なのでしょうか。
実際に製作しているプログラマーの社員はゲームが好きですが、役員はどちらかというと「ビジネスとして面白いものが好き」なメンバーです。ちなみに役員紹介の文章は僕が書いているんですよ(笑)。クローバーラボの社員は前職のメンバーが1/3、そこに新卒と中途採用がそれぞれ1/3ずつ加わり、全体の平均年齢は約27歳になります。デザイナーでは専門学校を卒業した新卒の社員が増え、エンジニアでは前職のメンバーが多いので20代後半から30ぐらいが中心ですね。
―採用を行う際の基準はございますか。
基本的に面接で決定をし、人柄や性格を重視します。僕はいつも最終面接でお会いするのですが、技術よりは、その方が育ってきた生活環境や履歴書上の経験を見ながら「どのような人物か」という部分に期待しつつ、お話させていただいております。具体的には素直で謙虚、コミュニケーションがきちんと取れる、成長思考がある方です。あとは好きなことや、こだわりを持っているかどうかです。
―「こだわりを持っている」ですか?
はい。当社は仕事を「仕事」として考える方よりも、遊びのように楽しめる方のほうが向いていると思います。1日の大半を「仕事をしている」と思いながら過ごすよりも、自分のやりたいことや目指す方向をしっかり持ち、日々行っている業務内容を楽しんでいれば、当然充実した時間を過ごせますよね。
僕が社員に一番して欲しくないことは、ストレスを溜めて会社が嫌になり退職してしまうことなんです。ですから、社員には毎日行っている業務は自分の目標へきちんと繋がっていることを実感して欲しいと思っています。
その目標を「こだわり」という部分から聞いているんですね。将来のビジョンを持っている方と持っていない方とでは、日々の中で感じるものが全く違うと思います。
デザイナー志望の方が「将来の夢は、自分のデザインしたキャラクターが製品化されて多くの人に遊んでもらうこと」とよく言われますが、クローバーラボではその夢は入社した瞬間に叶ってしまいます(笑)。皆さんにはその夢はすぐに叶えられるので、もう少し深く、なりたい姿やビジョンを掘り下げるようお伝えしています。
―なるほど。それではその次の夢として社員の皆さまはどのようなことを語られるのでしょうか。
そうですね。「世の中に自分のセンスやテイストを受入れられるようになりたい」という夢であったり、ゲーム業界にも著名なデザイナーや作家がいらっしゃるので、そのような方に憧れを持ち、目標にしているという声を聞きます。夢の他にもデザイナーの社員達は「絵を描くことが何よりも好きなので、好きなことをずっとして、それが仕事になっている今は最高にしあわせです」と、よく話してくれますね。
エンジニアに関しますと、本当に技術が好きという社員と、エンジニアの業務を通してビジネスを大きな枠で考えて取り組みたいという社員がおります。同じ「エンジニア」の業務ですが、当社で用意している成長プランの中では双方を別のものとして扱います。
―「成長プラン」というものがあるのですか?
はい。当社では人事制度として社員一人ひとりに成長プランを設けており、それをクリエイター、プレイヤー系とプロデューサー、マネージャー系の2つに分けております。
多くの企業では給与を決定する際、年齢と役職をもとに決めることが大半だと思いますが、そちらを当社で行うとマネージャーに向いていないクリエイター担当の社員の給与は上がらないシステムになってしまいます。例えば「優秀なプログラムを作れる社員が同じ企業で5年10年と働き続けたが、給与はまったく上がらなかった」という結果になったとき、おそらくその社員は転職もできませんし、その後の働き方が見えなくて途方にくれてしまうと思うんです。
僕はクローバーラボの社員に対して、そのようなことをしたくありません。クリエイターとして成果を上げてくれるのであれば、それに対する当然の対価を払いたいと思います。
会社としてマネジメントが優れていくタイプと、クリエイターとして優れていくタイプの両方に成長のステップを用意しておかなければならないと考えております。
当社では社員に対し最初からクリエイター系とマネージャー系、それぞれの昇進プランと今後の給与を提示します。
一人ひとり面談を通してどちらに適正があるのか相談し、最終的な判断は本人が下すようにしています。そうして今やる仕事と今後のビジョンが決定すれば、あとは将来に迷うことなく安心して仕事を頑張れると思うんです。面談時以外にも社員には常に目標地点というか、マイルストーンを見せるようにしています。
― 「こだわりの有無を重視されている」というお話と同様、目的地が見えていると日々の業務の意味合いが変わりますね。
そうですね。逆に目標地点を決めずに進んでしまうと、会社が目指している場所とは違う方向へいってしまう可能性があります。そのような場合にはきちんと伝えるようにしています。
クローバーラボの今後「100人、100億、100年企業」
― 今後の展開をお伺いできますでしょうか。
企業として「100人、100億、100年企業」というビジョンを掲げております。今は大きな目標である「100年企業」にクローバーラボが相応しいものになるよう、オフィス等をはじめとした労働環境の側面と、福利厚生や人事制度の側面を整えている状況です。同時に、社内文化のレベルをもっと高いものに引き上げていこうと考えております。
― 「社内文化」とは?
言葉にすると概念的になってしまうので難しいのですが…。「努力した社員がそれに見合った評価をされる、みんな楽しく仕事が出来る、何よりも仲間と一緒に一つの目的を持って共に頑張れる」といった会社です。このような社内文化の中で、このような意識を持った社員が成長していける会社であれば良いなと思っています。個人プレーを重視したり努力をせずに自分だけ成果を上げたいと考える方は、当社の文化には合わないタイプですね。
社内barというコミュニケーションスペース
― まずは、入ってすぐにあるバーカウンターです!あちらは何故、造ろうと思われたのでしょうか。
やはりコミュニケーションをとるためです。僕も何度か転職を経験して感じるのですが、会社を変えられる方のほとんどは「人」が理由ではないでしょうか。ギクシャクした人間関係から溜まる日々のストレスは非常に大きいと思います。僕は、自分の会社はそのようなストレスの溜まらない環境にしたいと考えています。
社員が増えて社内人口密度が上がり精神的にも窮屈さを感じつつ働いているのであれば、広くてきれいなオフィスに移ることで、そのストレスを下げることが出来ます。加えてバーカウンターのような「社内bar」で、飲みながら社員同士色々としゃべる時間が持てれば、その分ストレス低減につながります。あとは僕自身、企業の成長にともない人数が増えて一人ひとりと話す時間が頻繁に持てなくなってきたのですが、そのような場合にも、ちょっとした機会を見つけてあそこで話すだけで、社員との関係が全然違ってきます。
僕は人同士のコミュニケーションには回数と時間が非常に重要だと思っています。「社内bar」のある会社と無い会社を比べてどちらが高い頻度で行われているかといえば、絶対に「社内bar」のある会社なんですよね。
以前からこのようなバースペースを創りたいと考えていましたが、実は今回の移転で実現するとは思っていませんでした。オフィスの内装を決める際、ご提案いただいたプランを見たらエントランススペースにとても余裕がありまして。そこでバースペースを造れないか社内で検討し、決定したんです。
― なるほど。コミュニケーションの場としてバースペースは設けられたのですね。ちなみに社員様はお酒好きな方が多いのでしょうか。
たびたび質問されますが全員がよく飲むわけではないんですよ(笑)。社内barは夜にお酒を飲む以外にも、日中は昼食をとる社員がいたり夕方はカフェになったりというように、それぞれがちょっとした息抜きに利用しています。1つの休憩スペースですね。カウンターには4人ほど座ることができ、食事をしながら会話をする場として活躍しています。
あのスペースでは「本来のコミュニケーション」がとれているように感じます。意外にも良いアイデアが生まれることもありましたし、会議室で1時間話すよりも、あそこで30分話す方が結果的に良かった、というケースもありました。
― 「社内文化」を作る場としてしっかり活躍しているのですね。
― クローバーラボのマスコットキャラクター、「クボちゃん」ラベルのお酒もあります ―
― 楽しく働ける理由の1つは、ここでリラックスしたコミュニケーションができるから ―
― 今順調な企業には共通して御社のような社内barやカフェといったコミュニケーションスペース、壁一面のホワイトボードがあるように感じます。前のオフィスと比べて違う点をあげるとすれば、やはりこのようなオフィス環境でしょうか。
大きく違う点はフリースペースが設けられたことです。これまでのオフィスは執務スペースオンリーで何かをしたくても物理的に無理でしたが、今は約半分を執務スペース、残りをミーティングルームや応接室、バースペース、仮眠室にあてています。仕事の息抜き目的でゲームをしたり仮眠をとったりと、みんなが自由にこちらのスペースを利用しています。これまで喫煙者は非常階段で息抜きすることが出来たのですが、禁煙者は1日中ずっとデスクに座りっぱなしだったんですよね。こちらのオフィスでは彼らも気軽に移動していますし、みんながリラックスできる空間を持てたことが良かったです。
加えてもう一つ、目の前に公園があるのですが、そこで気分転換をする社員もおります。根が詰まったときに「ちょっと散歩してきます」と出て行き、スッキリした顔で帰ってくるんです。これは僕にとっては意外な結果で、非常に良かったと思います。作業はデスクにつかないと進められませんが「考えること」はどこでも出来ますよね。公園が近くにあることで「作業する時間」と「考える時間」のバランスが取れるようになったように感じます。このように従来のオフィスに比べ、社員はリフレッシュが上手く出来るようになりました。それによってより効率的に仕事を進められるようになったと思います。
― 家具をオフィスカラーで統一されたクリエイティブな空間もまた、アイデアの湧きやすいオフィスとして効果を発揮しているかと感じますが、いかがでしょうか。
そうですね。色調を合わせたこともまた、会社の成長につながっていると思います。ご来社くださった方々の「きれいなオフィスですね」というご感想はみんなも嬉しいでしょうし、そのようなお褒めのお言葉が社内の雰囲気に大きく影響していると感じます。面接に来られる方の中にはHPでオフィスの写真を見て当社に興味を持ったという方もいらっしゃるので、この内装にはそのようなメリットもあるようです。
今現在 当社の年商は倍以上になり、これまでの受託開発を止めて自社のオリジナルサービスに特化するようになりました。人事制度や環境をはじめ、様々な部分を同時進行で整えているので成長の理由を1つに限定するのは正直なところ難しいのですが、今回の移転によるオフィス環境の向上がクリエイティブなアウトプットを促し、結果として成長する理由に繋がっていることは確かです。多方面から行っている改革が互いに良い反応を起こして会社全体が向上している状況です。
― なるほど。やはりアウトプットの量や質は変わりましたか?
オリジナルゲームに特化しはじめたのは移転後なので、間違いなくアウトプットの量や質は変わりました。当時はまだまだ考えておりませんでしたが、移転した6ヶ月後には社内に向けて「受託開発中止宣言」を行い、前々からみんなが目標としていた自社のオリジナルサービス専業の事業をスタートすることが出来ました。移転後に良くなった点を上げるとキリがありませんね。社員の意識も変わりましたし、人も増えましたし、利益も出ていますし。全てのことが良い方向へ変わっています。
― 素晴らしいですね。まさに「オフィス移転成功事例」です(笑)。
― クローバーがデザインされた壁掛け時計。統一感のあるお洒落なオフィスです ―
今回のオフィス移転について
ここで重要なことは、オフィスナビの山尾さんがこちらの物件を見つけてくださったということです。この物件は本当に良かったですね。当初は同じエリアで最もグレードの高いビルを有力候補に考えていたのですが、そちらと比べても共用スペースのきれいさや設備の点で全く遜色ありませんし、同じ予算内で20坪ほど広いオフィスを借りることが出来ました。
結果としてこの20坪の有無はとても大きかったです。はじめに40名ほど入れる広さを条件として山尾さんにお伝えしていたのですが、先のオフィスは60坪なのでおそらく入りきりませんでした。こちらは80坪あるので、すでに40名の社員がおりますが、まだ人数を増やせる余裕があります。あとは、こちらの物件はエントランスの出入りが比較的自由なので、僕らのように夜が遅い日もある会社にはぴったりでした。
― クローバーラボ様はこれまでも何度か移転を経験されておりますが、物件を選ぶポイントとして共通している点はございますか。
一番重要なのはやはり広さです。加えて共用スペースをはじめとする設備の状態ですね。通勤時間に影響するので駅からの距離も考えます。こちらは地下鉄中津駅から徒歩2分ぐらいなので、社員の負担も少ないと思います。あとはオフィスの周りに美味しい食事の出来るお店があるかもポイントです。
― チャペルをイメージしたエレベーターホール ―
当社は一人暮らしの社員が多いので、そのようなお店があれば自炊の出来ない日は食べて帰れますから。もし「毎日コンビニ弁当を食べています!」というような社員がいたら、いつか体調を壊すのではないかと心配になりますし、何よりも僕はみんなにそのようなことを言って欲しくないんです。
中津は美味しくてリーズナブルなお店が多いエリアです。社員と頻繁に食事に出かけやすいという点でも良い環境ですね。
― それでは最後に、今回担当させていただいた山尾へ一言お願いいたします。
オフィスを探すにあたり、社内にはグレードを重視する意見と広さを重視する意見の2つがありましたが、唯一お互いに納得できた物件が山尾さんの提案してくださったこちらでした。
この物件は当初僕からお伝えしていた内覧希望のリストに入っていませんでした。リストの物件を内見し終わった後に「もう一件、見ていただきたい物件があるのですが…。」というお話をいただき、来てみたらとても良かったんです。前のオフィスが近所なのでこの辺りはよく通っていたのですが、僕はこの物件をまったく知りませんでしたね。まさに山尾さんならではのご提案です。
― ありがとうございます。山尾も「お話を伺う中でこちらの物件は小山社長のご希望とちょうどバランスの取れた物件だと思い、是非ご紹介したかった」と申しておりました。
そうでしたか。そのときは他の物件でほぼ意思は固まっておりましたが、こちらを実際に見て迷わず決めようと思いました。何よりもやはり、この広さが良かったです。予算内で予想以上に広くて外観もきれいで、グレードの高いオフィスに入居することができ、非常に満足しています。
山尾さんは顧客の立場に立ってきちんと考えてくださる方でした。ある物件を内見したときのお話なのですが、第一印象の段階で「僕らの会社には合わないな…。」と感じる物件がありました。そのとき山尾さんは僕らが感想を伝える前に「これは御社向きではありませんね。」と一言おっしゃり、早々にそちらを切り上げて次の物件へ移動された…というエピソードがあります(笑)。顧客と同じ立場に立ち、顧客以上に厳しい目で物件を見られているからこその一言だと思います。
他の業者さんですと、たとえ顧客のニーズに合わない物件でも他の物件と同様に詳しく説明されますよね。僕は興味の無い物件についてそのような時間を持つのはもったいないと思うので。山尾さんの、僕らのニーズを汲み取った上でのご提案は時間のロスが少なく非常に助かりました。
また仲介業者さんには自社の売上げにつながる物件をプッシュする方が多い印象がありますが、山尾さんにはそのようなことがなく、こちらの意見をきちんと聞いてくださっている感じがしました。おそらく「自分がこのオフィスで働くならば」という考えを持たれていらっしゃるのでしょうね。
― お褒めいただきありがとうござまいす。本日はお忙しい中ありがとうございました!
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